JリーグU-16チャレンジリーグ
こんにちは。ユースアカデミーコーチの加藤です。
自分は今、大阪のJ-GREEN堺に来ています。
4月6日・7日とJリーグアカデミーダイレクター研修会があり、山﨑アカデミーダイレクターの代理で参加する為です。
研修会の前に行われたU-16チャレンジリーグという大会の試合の視察を行ったので、今回はそちらの報告をいたします。
自分が見たのは2試合。
鹿児島ユナイテッドvs河北華夏(中国)とガンバ大阪vsウエストハム(イングランド)です。
鹿児島vs河北の試合は鹿児島が前半早々にDFの背後を取り先制するも、ロングボールのセカンドを拾い、クロスボールに合わせて河北が前半の内に追いつきます。
後半は鹿児島が押し気味に試合を進め、ショートコーナーから突破して鹿児島が2-1と勝ち越し、そのまま試合終了。
試合全般を通じて、河北の選手よりも鹿児島の選手の方が、一人ひとりの足元のテクニックはしっかりしているという印象でした。
ただ、河北の選手の方がフィジカルレベルが高く、ドリブルやロングボールからの突破で相手にとっては脅威となるようなシーンも多く作りだしていました。
ガンバ大阪vsウエストハムの試合はウエストハムが前半にサイドの突破からのクロスをヘディングで決め先制。
しかし、キックオフ直後にガンバ大阪FWが相手DFラインの背後に抜け出し同点。
その後、ウエストハムはロングボールから2点を奪い3-1。
後半、ウエストハムのビルドアップミスからガンバが1点を返しますが、ウエストハムはサイド突破からのクロスを決め4-2として試合は終了しました。
ウエストハムとガンバを比較して大きな違いを感じたのが、一人ひとりの距離感とゴールに向かう姿勢です。
イングランドサッカーの特徴でもありますが、ウエストハムはサイドチェンジやDFの背後を狙うロングボール、サイドからのクロスが非常に多く、選手の配置もそれに合わせて非常にワイドになっていました。
それに対して、ガンバの選手はショートパスが多く、選手の距離も短かったように感じます。
また、ゴールに向かう姿勢という点でもウエストハムの方がよりダイレクトにゴールを目指している印象でした。
特に3点目はGKからのロングキック1本で相手DFラインの背後に抜け出し得点になっていました。
ガンバは細かい局面でのコンビネーションではウエストハムの選手よりも長けていると感じましたが、全般的になかなか相手ゴールに向かっていくシーンを作り出せませんでした。
語弊が無いよう、ウエストハムとガンバのプレースタイルについてどちらが良い、悪いではないということを強調したいと思います。
ウエストハムがロングボールを主体とした攻撃が出来るのは個々のキック力やフィジカル面を含めた1vs1の強さがあって成り立つものです。
逆にガンバ大阪の狭い局面でのパスワークや個々の俊敏性、柔らかいボールタッチなどはウエストハムを上回っており、日本が海外チームと戦う上で武器になるものだと感じました。
そうしたことを踏まえた上で、自分達のストロングポイントを活かしながら、どういうサッカーをすれば自分達よりもフィジカルで勝る相手に勝てるのか?
どのように子供たちを育てていくべきなのか?ということを我々指導者は突き詰めて考えていく必要があると思いますし、それを指導現場に還元していきたいと思います。
次回は研修会の内容について報告いたします!!